2019.11.10 02:57「京都 手しごと案内帖」普段の仕事場からVOL.22「京都 手しごと案内帖」普段の仕事場から~手描友禅編~ VOL.1図柄の考案について京手描友禅はその工程が多岐に分業化され、作品によっては20以上の工程を経て制作されるものがあります。意匠考案に始まり、下絵や挿し友禅や引き染め、金彩加工に刺繍など総合技術の集大成ですが、そのすべて...
2018.06.12 11:40「京都 手しごと案内帖」普段の仕事場からVOL.21白生地 パート1これまでは京友禅の板場の仕事を中心にお話してきましたが、今回は染色する為の素材である白生地の話をさせて頂きます。きものは様々な素材から作られています。麻、木綿、ウール、化学繊維など用途に合った様々な素材できものは作られていますが、その中でも絹はきものの素材の代表格...
2018.02.20 14:05「京都 手しごと案内帖」普段の仕事場からVOL.20 仮絵羽 今回は、仮絵羽をお話させて頂きます。 仮絵羽とは、訪問着や振袖など反物の状態では、柄のイメージが分かりにくい着物を仮縫いして着物の形に仕立てた着物の事をいいます。 仮絵羽の状態にすることにより柄のイメージが出来るので留袖、色留袖...
2018.01.01 06:33「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.19地直し 今回は,地直しについてお話しします。 地直しとは、いわゆる補正作業で,着物を染色する際に生じた不具合をチェックし、染めむらやしみをきれいにする仕事です。 着物に付着してしまった、どうしても落ちないシミ等は、地直しと言われる方法で修復します。まず最初に、シミの部分を完全に脱...
2017.11.23 03:25「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.18手刺繍今回は手刺繍について説明させて頂きます。刺繍の歴史は大変古く、5世紀の頃に仏教文化と共に大陸からわが国に招来されたといわれております。最も古い現存している刺繍は天寿国曼荼羅縫帳と呼ばれる作品で国宝として奈良の中宮寺に伝えられております。この縫帳は聖徳太子のご冥福を祈って製作...
2017.10.21 07:53「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.17刺繍今回は、刺繍について説明させて頂きます。刺繍は着物を装飾するのに欠かせない工程です。金彩と同じくアクセントとして多様な着物に使用されています。着物の配色や技法により個性や写実的な図柄を多彩な糸を使って立体的に表現でき、着物を豪華にするだけでなく華やかさももたらす重要な工程の一...
2017.10.01 07:34「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.16金加工今回は、金加工についてお話しします。金加工とは、金や銀といった箔、金属粉などを着物に接着加工することを言います。着物をより華やかに表現する為に行う工程で、必要以上に金加工をしてしまうと、着物としての品格がなくなり、美しさも半減してしまいます。よって、センスが要求される工程と...
2017.09.16 07:31「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.15整理今回は整理の工程を説明させていただきます。京都では、整理屋さんと呼ばれる加工屋がこの工程を受け持っています。重要な工程にもかかわらず、以外と知られていないのが整理の工程です。整理とは、染色工程によって様々な加工によって変わってしまった生地の巾、長さ、風合いを最後に整える工程で...
2017.09.09 07:26「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.14蒸し、水洗今回は、蒸しと水洗についてお話しします。VOL.13でお話ししました引染工程が終わりますと、生地に染料を定着させる為の蒸し工程に移ります。引染の段階では、染料は生地の上にのっている状態ですが、蒸すことによって染料が生地に定着し、発色も完全なものになります。写真のような内...
2017.08.18 07:22「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.13「引き染め」後編前編で説明した「地入れ」が終わるといよいよ地色を染める為の引き染めの工程に入っていきます。引き染めには大きく分けて二つの染め方があります。まず一つ目が、「引っきり(無地引き)」です。その名の通り、生地の端から端まで同じ色で刷毛を使ってムラなく染めていく技法です。薄...
2017.08.02 07:16「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.12「引き染め」前編「地入れ」友禅染めにより生地に柄が染め上がるといよいよ地色を染める「引き染め」の工程に入っていきます。まず「地入れ」という工程を行います。「地入れ」とは引き染めをする前にする作業です。染めむらや滲(にじ)みを防ぐための工程です。地入れにより、伏せ糊と生地を密着させ...
2017.07.13 07:08「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.11型友禅染め 後編今回は、引き続き型友禅染めの工程についてお話しします。糸目型を染める工程が終わるといよいよ色糊を染める工程になります。特に訪問着や振袖は、総柄で多くの色を使うので、小紋に比べてたくさんの型枚数を使用します。最近振袖では、1柄で約200枚〜300枚程度の型枚数を使用...