「京都 手しごと案内帖」普段の仕事場からVOL.20

 仮絵羽 

今回は、仮絵羽をお話させて頂きます。 

仮絵羽とは、訪問着や振袖など反物の状態では、柄のイメージが分かりにくい着物を仮縫いして着物の形に仕立てた着物の事をいいます。 
仮絵羽の状態にすることにより柄のイメージが出来るので留袖、色留袖、訪問着、振袖などの着物は、仮絵羽の状態で展示会やお店に陳列されます。 

それでは仮絵羽の工程を説明していきます。 
まずは一反の生地を袖2枚、上前、下前、衽、襟の部分に分けて裁断します。
衽は、生地の真ん中を裁断するため慣れないととても難しい仕事です。
そして、着物の裾の裏側には、別生地の八掛を付けます。

八掛とは、前後の身頃の裾裏に4枚、衽の裏に2枚、襟先の裏側に2枚、合計8枚付ける事から八掛と呼ばれています。 
歩く時に裾などから少し見えるため色々な色で染めます。
柄が入ってる八掛もあります。 

裁断した生地は、仮絵羽を仕立てる内職の縫い子さんに縫ってもらいます。 
ほとんどの縫い子さんは、女性です。 
最近では、縫い子さんをされる方がずいぶん減り若い縫い子さんがほとんどいません。
そのため針の糸を通す作業にも時間がかかります。 
本仕立てとは違いますが、仮絵羽とはいえ1枚縫うのに熟練の縫い子さんでも一針、一針丁寧に縫うため何時間もかかります。
とても根気のいるお仕事です。

仮絵羽が完成すると最後に留め針の忘れなどを確認するため着物を検針器にかけます。
以上の工程を経て仮絵羽の完成です。 

京友禅は分業で成り立っており、それぞれの工程の技術者は、高齢化してます。 
早急に伝統技法を若い職人に伝えないと分業で成り立っている京友禅の未来はありません。

次回は、 白生地 を説明させて頂きます。

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