「京都 手しごと案内帖」 普段の仕事場から VOL.04

地張り

地張りとは友禅板に生地を張る工程です。

板場友禅で染色をする際にます最初に行います。

地張りをするためにまず友禅板をきれいに掃除します。

この時に小さなホコリや髪の毛一本板の上に落ちていてもダメなため、慎重に行います。

少しでも板上にでこぼこがあると、この後の糊置きに影響を及ぼします。

次に、約7メートルの籾の木(もみのき)の友禅板に白生地を張るために敷き糊を引きます。

籾の木は、幹が太くまっすぐ生えていて木目も細かい為、友禅板に適していると言われています。

敷き糊を乾かしてから、友禅板に次にトロ糊を全体に薄くムラなく引いていきます。

敷き糊は粘着力がある糊ですがすぐに乾いてしまう為、トロ糊を後で引く事によって粘着力を戻しています。

トロ糊も乾くと、いよいよ白生地を友禅板に張る作業に入っていきます。

トロ糊を引く時の注意点ですが、板の上に多めに引けば生地が板によく定着するからいいというものではありません。

トロ糊が多すぎると、”豆(ず)”が上がります。

この”豆が上がる”とは業界の専門用語で、染色後に板から剥がした生地の裏にとろ糊が付着して残ってしまった状態の事を言います。

一度豆が上がると、なかなか生地から糊が取れず、最悪の場合製品にならないこともあるので要注意です。

また、今では化学的に製造した糊を使用していますが、昔はお米を炊いて糊として使用していました。

白生地を張る際には、空気が入らないように擦りながら友禅板に定着させていきます。

素早く皴(シワ)にならないように、まっすぐに丁寧に張るのは難しく、職人の腕の見せ所です。

京友禅染めは通常、着物10枚分を1ロットとして染色しますが、

この地張りの作業だけで半日ほどかかります。

次回は板場友禅染に使用する型紙についてお話しします。

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